世界美術館巡り旅

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カテゴリ:世界の美術館 > 日本の美術館

 まだ訪問していない日本の美術館を調べてみました。今回は、山梨県立美術館を紹介します。ミレーを含むバルビゾン派画家の作品を収集しているようです。所蔵品を紹介します。
山梨県立美術館前景(Wikipediaから)

ポーリー・V・オノの肖像(ジャン=フランソワ・ミレー、1841~42年作)
Albert Bierstadt Museum: Portrait of Aupuli Jean Francois Millet
眠れるお針子(ジャン=フランソワ・ミレー、1841~42年作)
眠れるお針子 ミレー 絵画作品の解説
ダフニスとクロエ(ジャン=フランソワ・ミレー、1841~42年作)
ジャン・フランソワ・ミレー『ダフニスとクロエ』
種を蒔く人(ジャン=フランソワ・ミレー、1850年作)
コレクション展 | 展覧会・イベント | 山梨県立美術館 | YAMANASHI PREFECTURAL MUSEUM of ART
夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い(ジャン=フランソワ・ミレー、1857~60年作)
ジャン・フランソワ・ミレー『夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い』
冬(凍えたキューピッド)(ジャン=フランソワ・ミレー、1864~65年作)
ジャン・フランソワ・ミレー『冬(凍えたキューピッド)』
雁を見上げる羊飼いの少女(ジャン=フランソワ・ミレー、1865年作)
ジャン・フランソワ・ミレー『雁を見上げる羊飼いの少女』
市日(コンスタン・トロワイヨン、1859年作)

大農園(ジャン=バティスト=カミーユ・コロー、1860~65年作)
大農園

 まだ行っていない日本の美術館を調べてみました。今回は、福岡市美術館を紹介します。印象派・後期印象派より新しい画家の作品を所蔵・展示しているようです。思っていたよりも傑作を所有しています。収集を監督した人の高いセンス・眼力に感心します。所蔵品を紹介します。
福岡市美術館前景(Wikipediaから)


ポルト・リガトの聖母(サルバトール・ダリ、1950年作)
作品解説】サルバドール・ダリ「ポルト・リガトの聖母 ...
 この作品は下の同名作品(49x37.5cm)を(275.3x209.8cmへ)拡大・描き直した、最終版だと思います。ダリが力を込めた傑作の一つだと思います。下の作品は1949年にローマ法王ピウス12世に謁見した際、持参する為に制作したと伝わります。フランチェスカ作「ブレラの祭壇画」を参考にしたと言われています。聖母の頭上の帆立て貝は、スペイン守護聖人の聖ヤコブのシンボルです。反イスラムの象徴でもあります。最終版では聖母マリアの容貌を、妻(愛人)のガラに似せて描いています。ポルト・リガトはスペイン カタルーニャの海岸に在り、ダリの故郷の近くです。画面の中には色々な物が描かれています。ダリなりの思い入れがあると推定します。
ポルト・リガトの聖母(サルバトール・ダリ、1949年作、マーケット大学博物館蔵)
「ポルト・リガトの聖母」1949年 マーケット大学博物館所蔵
ブレラの祭壇画(ピエロ・デッラ・フランチェスカ、1460年代作、ブレラ美術館蔵)
渓流(吉田博、1910年作)
Rapids Painting by Hiroshi Yoshida - Fine Art America
仰臥裸婦(レオナール・フジタ、1931年作)
ポストカード レオナール・フジタ《仰臥裸婦》
海と射光(三岸好太郎、1934年作)
シュルレアリスムと日本|アートテラーとに〜
空飛ぶアトラージュ(マルク・シャガール、1945年作)
ポストカード マルク・シャガール《空飛ぶアトラージュ ...
ゴシック聖堂でオルガン演奏を聞いている踊り子(ジョアン・ミロ、1945年作)
ジョアン・ミロ ポスター ゴシック聖堂でオルガン演奏を聞いて ...
エルヴィス(アンディ・ウォーホール、1963年作)
ダリ、ミロ、バスキア、ウォーホール・・・西日本屈指のコレクション1万6000点 福岡市美術館 ㊤現代アート| アルトネ
南瓜(草間彌生、1994年作)
草間彌生とはどんな現代アート作家?作品の世界観や代表作 ...

 まだ行っていない日本の美術館を調べてみました。今回は、ひろしま美術館を紹介します。印象派以降と日本人画家作品を所蔵・展示しています。広島銀行のコレクションが基のようです。予想していたよりも、秀作・良品が揃っています。所蔵作品を紹介します。
ひろしま美術館(Wikipediaから)

灰色の羽根帽子の婦人(エドゥアール・マネ、1882年作)
マネ『灰色の羽根帽子の婦人』1882年
ブルターニュの少年の水浴(ポール・ゴーギャン、1886年作)

農夫帰路(浅井忠、1887年作)
浅井忠の「農夫帰路」(1887年) - 『近代日本絵画の名作展』 巨匠の名画70点 - 写真・画像(1/1)|【西日本新聞me】
ドービニーの庭(ヴィンセント・ファン・ゴッホ、1890年作)

洋燈と二自動(黒田清輝、1891年作)
Seiki KURODA 《Lamp and Two Children》 1891 oil, canvas 100.4×81.0cm ...
セーヌ河の朝(クロード・モネ、1897年作)

座る農夫(ポール・セザンヌ、1897年作)

青いブラウスの婦人像(アメディオ・モディリアーニ、1910年作)
Portrait of Young Girl in Blue Blouse: Amedeo Modigliani
青い花瓶の花(オディロン・ルドン、1912年頃作)
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パリスの審判(ピエール=オーギュスト・ルノワール、1913~14年作)
麦わら帽子の女(ピエール=オーギュスト・ルノワール、1915年頃作)

メゾン・ムブレ(マリー・ローランサン、1912年作)
マリー・ローランサン - [ひろしま美術館]
志那服を着た妹照子像(岸田劉生、1921年作)
「支那服を着た妹照子像」岸田劉生1921年 被写体の内実に迫る 近代洋画_美の競演 福井市美術館企画展より(3) | 催し・文化,催し・文化 ...
赤い室内の緑衣の女(アンリ・マティス、1947年作)
 Matisse Henri : Matisse-Vence 1944-48. Verve revue artistique et littéraire, vol. VI, n. 21-22. Libro d'Artista, Collezionismo e Bibiografia  - Auction BOOKS, MANUSCRIPTS AND AUTOGRAPHS - Libreria Antiquaria Gonnelli - Casa d'Aste - Gonnelli Casa d'Aste

 まだ訪問していない日本の美術館を調べてみました。今回は東京富士美術館を紹介します。創価大学に隣接しているようです。八王子駅からバスで行けるようです。所蔵品を紹介します。
東京富士美術館前景(Wikipediaから)

行政官の肖像(伝ジョヴァンニ・ベッリーニ、1507年頃作)

タバコを吸う男(伝ジョルジュ・ド・ラ・トゥール、1646年作)

アントワーヌ・ド・ラ・ロックの肖像
(ジャン=アントワーヌ・ヴァトー、1718年頃作)

デッサンの勉強(伝ジャン=シメオン・シャルダン、1748~53年作)
豊穣な恵み(ジャン=オノレ・フラゴナール、1773~76年作)

少女と犬(ジョシュア・レノルズ、1780年作)
ジョフラン夫人(ジャン=マルク・ナティエ、1738年作)
ユスーポフ公爵夫人(エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン、1797年作)
古代ローマのスタジオ(ローレンス・アルマ=タディマ、1874年作)
物思い(伝ジャン=バティスト・カミーユ・コロー、1865~70年作)
鵞鳥番の少女(ジャン=フランソワ・ミレー、1866~67年作)
散歩(エドアール・マネ、1880年頃作)
ポール・アレクサンドル博士(アメデオ・モディリアーニ、1909年作)

 今日(2023年7月19日)の朝日新聞朝刊に小倉遊亀作の「径」が紹介されていた。写真ではあるが、良く見ると妙な感覚を覚えたので紹介する。
 小倉遊亀(1895~2000年)は滋賀県大津市で生まれ、奈良女子高等師範学校を卒業した。小学校、高等女子学校の教諭をしながら、安田靫彦に師事して絵画を学んだ。1926年の院展で「胡瓜」が入選した。1938年に結婚して小倉姓となった。1976年に日本芸術院会員になり、その後文化勲章も授与された。
 「径」を良く見た時の違和感は、セザンヌの静物画と同じだと分かった。どうも1960年代に、マティスやセザンヌを学んだようです。この絵を見ると色彩と形状の単純化をマティスから学び、一枚の絵の中に複数の視点のデッサンを組み合わせるのをセザンヌから学んだようです。この二点とも、本家の二人より優れた絵になったと思います。色彩から行くと、淡いパステル色でスッキリと描かれています。服装や皺は一切描かれず、スッキリしています。その代わり母親と思われる女性の持つ籠と草花は細密・正確に描かれています。視点からは、地面に着く足先や犬の足は、やや上からの(大人の)視点で描かれています。母親の上半身、子供の上半身、犬の首は子供の高さの視線で描かれています。傘は大人の視線で描かれています。二人と一匹の行列は、僅かにこちらの方に近づいています。母親の視線は前を、子供と犬の視線は心持向こうを見ています。背景の青は空と海(水)が一体となり、地面との境目は斜めに右下がりです。この行列は海から離れてややこちらに進んでいます。二人と一匹はこちらに無関心・無防備で、鑑賞者も安心してみていられます。傘の列、籠と袋と首輪の列、二人の足と犬の列が右端で一点に纏まります。
 これらの総合として、夏盛りに親子と犬の静かで平和で幸せな行列を鑑賞者は見ることが出来ます。犬の右前足で、この犬も好ましい状況だと描いています。よく見ると、母親の左足親指も上に向かっています。細かいところまで配慮されていながら、鑑賞者はぼんやり見るとそのことに気が付きません。大雑把に描いたような姿をして、最新の気配りで描かれています。名品ですね。
径(小倉遊亀、1966年作)
径(こみち)/小倉遊亀 - 遊びをせんとや生まれけむ

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