世界美術館巡り旅

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カテゴリ:世界の美術館 > オーストリアの美術館

 2014年7月にオーストリア・ギャラリー(ウィーン)を訪問しました。クリムトの代表作を収蔵していると有名です。ベルヴェドーレ宮殿内にあります。
ベルヴェドーレ宮殿
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ベルヴェドーレ宮殿中庭
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館内撮影禁止だった為、作品の写真が撮れませんでした。
公式ページからクリムトの作品を紹介します。
接吻(グスタフ・クリムト、1907~08年作)

ユディトⅠ(グスタフ・クリムト、1901年作)
ソニア・クニップスの肖像(グスタフ・クリムト、1898年作)
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フリッツア・リードラーの肖像(グスタフ・クリムト、1906年作)
カンマ―城の並木道(グスタフ・クリムト、1912年作)
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アダムとイヴ(グスタフ・クリムト、1917年作)
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水蛇 Ⅰ(グスタフ・クリムト、1904~07年作)
クリムト以外の絵も紹介します。
スティファン大聖堂の眺望(ルドルフ・ファン・アルト、1832年作)

隣人(フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー、1859年作)

五感(ハンス・マカルト作)

リッサ海戦のテゲトフ提督(アントン・ロマコ、1878~80年作)

庭の小道(クロード・モネ、1902年作)

水浴後の女性(ピエール・オーギュスト・ルノアール作)
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マネの作品
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エルプサンドシュタイン山の風景(キャスパー・ダヴィッド・フリードリッヒ作)
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首を傾げた自画像(エゴン・シーレ、1912年作)

抱擁(エゴン・シーレ、1917年作)
他にゴシックやバロック絵画もありますが、有名画家の作品はありません。やっぱり、クリムトの作品がメインでした。クリムト好きの方にお勧めします。トラムに乗って行くことになると思います。

 2019年7月ウィーン行った際にリヒィテンシュタイン・シティ・パレスを訪問しました。ガーデン・パレスのツアー(午後3時~4時)終了後、トラムと徒歩でシティ・パレスに向かいました。ツアー開始時間(午後5時)の10~15分前には、建物の中に入れて貰えました。前日下見の際の写真も含めて、紹介します。
リヒテンシュタイン・シティ・パレスの建物(バンク・シュトラッセ側)
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リヒテンシュタイン・シティ・パレス正面門の前で記念撮影
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世界遺産のモニュメント前で記念撮影
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 入り口を入りガーデン・パレスで貰ったチケットを見せて、英語のオーディオ・ガイドを借りました。受付後ろが待合室になっていて、午後5時を待ちました。
リヒテンシュタイン・シティ・パレスのツアー待合室
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 ここのツアーも定員が20名強のようでした。宴会場などを案内された後、ギャラリーに案内されました。ここにはアメリングやヴァルトミューラー等の名品(傑作)が一杯飾られていました。枚数と作品の質から考えて、この二人の画家の作品の世界最大・最高コレクションだと思いました。ガーデン・パレスのルーベンス作品や古典作品は他の美術館にも多く所蔵されています。絵画好きには、シティ・パレスの方をお薦めします。ガーデン・パレスとのコンビ・チケットで両方入館して正解でした。シティ・パレスも絵画の撮影禁止だったので、インターネットで入手した写真を紹介します。
宴会場のシャンデリア
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宴会場で自撮り
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宴会場の鏡で写真撮影
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集会場で休憩中の自撮り
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集会場(鏡の間)の鏡の間で撮影
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鏡の中に私が小さく映っています。
 ここから所蔵作品の傑作を紹介します。
麦わら帽子の少女(アメリング作)
708px-Friedrich_von_Amerling_004麦わら帽子の少女
この絵はアメリングの代表作の一つです。次の絵は日本でも(リヒテンシュタイン展で)展示された絵です。
読書する少女(アメリング作)
読書をする少女 アメリング
マリー・フランチェスカ王妃(アメリング作)
アメリングPrincess Marie Franziska
ヴァイオリン奏者(ヘラルド・ドウ作)
ヘラルド・ドウViolon_Player
帰宅(ヴァルトミューラー作)
ヴァルトミュラー帰宅 
新しい生活(ヴァルトミューラー作)
ヴァルトミュラー  新しい命・生活の復活
薔薇の花(ヴァルトミューラー作)
Waldmüller,_Ferdinand_Georg_-_Rosen_-_1843
 最後の薔薇の静物画は恐ろしいほどの美しさでした。銀の花瓶や食器の細密描写、薔薇の花びらの不気味なほどの美しさ。ヴァルトミューラーの花の静物画は他に2~3枚残っているようです。それ等は複数の色合いの花が描かれ、ヴァルトミューラーらしい細密描写ではありますが、ここまで美しくはありません。絵画好きの方は、ぜひ一度鑑賞してみてください。大きな絵ではありませんが、大傑作だといます。

 2019年7月にリヒィテンシュタイン・ガーデン・パレスに行きました。前々から訪問したいと考えていました。リヒテンシュタイン美術館は第二次世界大戦後建物の修復と改築費用捻出の為、レオナルド・ダ・ヴィンチ作「ジネーヴラ・デ・ベンチの肖像」をワシントン・ナショナルギャラリーに売却したことで有名です。
ジネーヴラ・デ・ベンチの肖像(ワシントン・ナショナルギャラリー所蔵)
800px-Leonardo_da_Vinci,_Ginevra_de'_Benci,_1474-78[1]
 前回(2014年)ウィーンを訪問した頃は基本的には未公開で、一組500ユーロで入館・日程の交渉が必要でした。夫婦(二人)で500ユーロは高いですし、希望通りの日時に予約できるかも良く分かりませんでした。妻とも相談して、2014年の際は訪問を諦めました。
 その後公式HPを調べると、毎月第一と第三金曜日午後3時から(ドイツ語の)一般ツアーが予約できるようになっていました。今回の(2019年7月の)美術館巡りのスケジュールは、第三金曜日にウィーンに滞在することを第一優先に立案しました。3ケ月ほど前にインターネットで、ガーデン・パレス(午後3時開始)とシティ・パレス(午後5時開始)のコンビチケットを購入しました。観光シーズン(夏季)には第二金曜日と第四金曜日にもツアーがあることが分かりました。
 今回は前日(木曜日)にも交通機関と所要時間確認の為ガーデン・パレスとシティ・パレスに行きました。下見の時の写真と当日の写真を合わせて紹介します。 
リヒテンシュタイン・ガーデン・パレス前景(公式HPから)
1200px-Alsergrund_(Wien)_-_Palais_Liechtenstein_(Fürstengasse)
リヒテンシュタイン・ガーデン・パレス展示の様子(公式HPから)
garden-palace-galleries--
リヒテンシュタイン・ガーデン・パレス正門で記念撮影
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前庭のツアー紹介パネル
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リヒテンシュタイン・ガーデン・パレス中庭
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ガーデン・パレス中庭の池
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ガーデン・パレス中庭奥の私邸の前で
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 当日はスタート30分前に、リヒテンシュタイン・ガーデン・パレス前庭に行きました。ベンチに座って待っていると、スタートを待つ人たちがポツポツと現れました。午後2時50分ごろにガーデン・パレスの入り口が開き、中に入れました。印刷済みのコンビ・チケットを見せるとシティ・パレスのチケットをくれ、ウエルカム・ドリンク(シャンパンかオレンジ・ジュース)を勧められました。
黄金の馬車の前で記念撮影
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 この馬車はルイ14世とマリー・アントワネットの縁談を進めるため、フランス大使だったリヒテンシュタイン公が当時のパリ最先端のデザインで造らせた高価な馬車だそうです。この馬車でマリー・アントワネットがベルサイユ宮殿に乗り付け、パリ市民や貴族に認知されたそうです。側面の絵はブーシェ作と伝わります。フランス革命直後バラバラにして、密かにウィーンに持ち帰ったそうです。
黄金の馬車正面
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黄金の馬車側面の絵(ブーシェ)
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 ツアーの人数は20名チョットで、女性学芸員一人がドイツ語で案内・説明しました。日本語のオーディオ・ガイドは無く、英語を選択しました。
図書室
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図書室で記念撮影
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図書室の天井
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図書室の像
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階段の天井
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階段踊り場の馬の絵
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ヘラクルスの間
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ヘラクルスの間の天井
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ギャラリー最初の部屋の壁
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 この絵を撮った直後に係員から「絵画の写真撮影はダメ。」と言われちゃいました。ギャラリーは薄暗い上に説明はドイツ語でチンプンカンプン、絵にも余り近づけませんでした。ギャラ―鑑賞後廊下に有名な「クララの肖像(ルーベンス作)」の拡大写真(ポスター)がありました。本物は展示されていませんでした。貸し出し中なのでしょうか。
クララの肖像のポスターの前で
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 所蔵品の写真を紹介します。バロック期以前の作品を中心に紹介します。バロック期より新しい絵は、シティ・パレスの投稿で紹介します。
男の肖像(ラファエロ作)
Raphael_-男の肖像
聖母子(Basaiti Marco作)
聖母子 Basaiti Marco
荒野の洗礼者ヨハネ(Giulio Romano作)
荒野の洗礼者ヨハネ_Giulio Romano
男の肖像(フランス・ハルス作)
662px-Frans_Hals_男の肖像
鏡の前のヴィーナス(ルーベンス作)
713px-Peter_Paul_Rubens鏡のヴィーナス 
マーズとレア・シルヴィア(ルーベンス作)
1280px-Rubens_-マーズとレア・シルヴィア     
キリストの包衣(ルーベンス作)
Peter_Paul_Rubens_136キリストの包衣
エリクトニウスの発見(ルーベンス作)
The Discovery of the Child Erichthoniusエリクトニウス
息子アルバートとニコラース(ルーベンス作)
525px-Peter_Paul_Rubens_-_Albert_and_Nicolaas_Rubens_-_WGA20372
娘クララの肖像(ルーベンス作)
800px-Peter_Paul_Rubens_-_daughter Clara
マリー・ルイス・タシス(アンソニー・ファン・ダイク作)
640px-Anthonis_van_Dyck_マリー・ルイス・タシス
約1時間でガーデン・パレスのツアーが終わり、トラムと徒歩でシティ・パレスに向かいました。

 2019年7月にウィーンのアルベルティーナ美術館に行きました。アルベルティーナ美術館所蔵のデューラー作「野兎(1502年作)」の素描で、兎の眼に反射する窓枠が描かれているという情報が気になりました。宗教画、肖像画、ギリシャ神話の絵が主流の時代に、そこまで細密な小動物を描いたとは驚異的です。ぜひ自分の眼で見てみたいと思い、ウィーンを再訪しました。当日はホテルに近かったレオポルド美術館鑑賞後、徒歩でアルべルティーナ美術館に行きました。
アルベルティーナ美術館前景(Wikipediaから)
Albertina1
アルべルティーナ美術館玄関前で記念撮影
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野兎(デューラー作)
Albrecht_Dürer_-野兎

 この野兎の素描を探すのに苦労しました。美術館のパンフレットにも写真が載っていましたが、なかなか見つかりませんでした。学芸員に何度も訪ねて、やっと展示室に辿り着きました。素描は油絵と違う展示室に纏められていて、別フロアーにありました。一つのエレベーターの「1A階(日本風に言うと2階のアネックス階)」で降りると、展示室に辿り着けました。
野兎とデューラの素描の前で記念撮影
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野兎の拡大写真
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近づいてみると右眼に田の字型の窓枠が確認できました。凄い観察力・デッサン力です。
ミケランジェロの素描前で記念撮影
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最後の晩餐の習作(レオナルド・ダ・ヴィンチ作)
Leonardo_da_vinci,_最後の晩餐の習作
画家と画商(ピーテル・ブリューゲル 父作)
ピーテル・ブリューゲル 画家と画商
マーモットと少女(フラゴナール作)
Jean-Honoré_Fragonard_-_The_Girl_with_the_Marmot
睡蓮(モネ作)
睡蓮 モネ
薔薇に囲まれた家(モネ作)
870px-Monet_-_薔薇に囲まれた家
ノルマンディの農場(セザンヌ作)
ノルマンディの農場 セザンヌ
白い馬(ロートレック作)
Henri_Toulouse-Lautrec_-白馬
白い馬の前で
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花と眠る女(シャガール作)
花と眠る女 シャガール (2)
花と眠る女の前で
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ニンフたち(クリムト作)
クリムト ニンフたち
テムズの風景(ココシュカ作)
テムズの風景 ココシュカ
テムズの風景の前で
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二人のダンサー(ドガ作)
ドガ 二人のダンサー
冬の景色(ムンク作)
冬の景色 ムンク
ショーツの女(モディリアーニ作)
モディリアーニ作 ショーツの若い女
裸婦(キルヒナー作)
裸婦 キルヒナー
日没の猫(キルヒナー作)
日没の猫 キルヒナー (2)
花の帽子の若い女(ヤウレンスキー作)
ヤウレンスキー 花の帽子の若い女
猫を抱く女(ベックマン作)
猫を抱く女 ベックマン
魅惑的な場所(マグリット作)
マグリット 魅惑的な場所 (2)
魅惑的な場所の前で
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街路灯のある風景(デルヴォー作)
ランタンのある風景 Delvaux
街路灯のある風景の前で
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サイドボード(ブラック作)
サイドボード ブラック
鏡の前のグラスと檸檬(リキテンシュタイン作)
リキテンシュタイン 鏡の前の檸檬とグラス
鳥とフルート奏者と裸婦(ピカソ作)
鳥とフルート奏者と裸婦 ぴかそ
 私たちと同じように「デューラの野兎の素描を見たい。」という日本人夫妻にお会いしました。このご夫妻が無事見れたのか、諦めたのかは確認できませんでした。お会い出来たら展示場所への行き方をお教えしようと思っていたのですが、その後お会いできませんでした。野兎を見たい方は、「エレベーターの1A階」にあることをお忘れなく。

 前回ルネッサンス期以前の所蔵絵画を紹介しました。今回後期ルネッサンス・バロック期以降の所蔵絵画を再投稿します。
 2014年7月にウィーン美術史博物館を訪問しました。本来の建物(マリー・テレジア宮殿)は改修中で噴水を挟んだ向かい側の建物での仮設展示を鑑賞しました。
ウィーン美術史博物館(Wikipedia)
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 仮説展示でも名品・傑作が多く感動しましたが、公式HPでコレクション紹介を見るともっと沢山の傑作がありました。後期ルネッサンス・バロック期以降の作品を紹介します。
ゴリアテの首を持つダヴィデ(カラヴァッジョ作)
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ロザリオの聖母(カラヴァッジョ作)
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水浴するスザンナ(ティントレット作)
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ピエタ(アンニーバレ・カラッチ作)
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ユディット(ヴェロネーゼ作)
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聖アンナと聖家族(ブロンズィーノ作)
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ジュピターとイオ(コレッジオ作)
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聖カトリーヌと聖母子(ローレンツィオ・ロット作)
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キリストの寺院奉献(バルトロメオ作)
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Vittoria Della Rovereの肖像(カルロ・ドルチ作)
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聖ヒエロニムス(グイド・レーニ作)
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凸面鏡の自画像(パルミジャニーノ作)
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青いドレスのマルガリータ王女(ヴェラスケス作)
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夏(アルチンボルド作)
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元素、火(アルチンボルド作)
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自画像(レンブラント作)
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毛皮を纏ったエレーヌ・フールマンの肖像(ルーベンス作)
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楽園の四大河(ルーベンス作)
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絵画芸術(フェルメール作)
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ヴェネツィアの税関(カナレット作)
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レオポルト・ウィルヘルム大公の画廊(ダフィット・テニールス作)
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エルツ家の家族(ヴァルトミュラー作)
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 所蔵作品の充実具合は、世界一二を争うレベルです。ハプスブルク家の力がすごかったのでしょう。

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