2013年3月にブレラ美術館(ミラノ)を訪問しました。今回は、アンニーバレ・カラッチ作「キリストとサマリアの女」を紹介します。
 アンニーバレ・カラッチ(1560~1609年)は初期バロック時期のイタリア ボローニャ派の画家です。作品を見ると、劇的な場面を描きたいという意欲が強く表れています。
 アンニーバレ・カラッチはボローニャで、画家一家に生まれました。兄がアゴスティーノ・カラッチ、従妹がルドヴィーコ・カラッチでそれぞれ画家です。バルトロメオ・パッサロッティの下で修業したようです。1585年頃カラッチ一族はボローニャに、アカデミア・デリ・インカミナーティを設立しました。実態は学校と言うより、工房に近かったようです。デッサンなどの基礎を教え、グイド・レーニ、ドメニキーノ、グエルチーノなどの著名画家を輩出しました。1595年にローマに出ました。1597年ファルネーゼ宮殿の天井装飾を受注して、弟子とともに制作に励みました。報酬が予想以上に安く、うつ病になったと伝わります。
 「キリストとサマリアの女」は兄のアゴスティーノ・カラッチ作「キリストと姦淫の女」と従弟のルドヴィコ・カラッチ作「キリストとカナンの女」でキリスト三部作と呼ばれたりしているようです。キリスト教旧約聖書に書かれた逸話を基に描かれています。三人は同じ工房を経営していたので、一括りに扱われたのかもしれません。キリストがサマリアの井戸に水汲みに来た女性に、「水を飲ませてくれ。」と言ったという逸話を基に描かれています。アンニーバレ・カラッチの画風が、発色が一番良いです。
キリストとサマリアの女(アンニーバレ・カラッチ,、1594~95年作)
アンニーバレ・カラッチThe_Samaritan_Woman_at_Well
キリストと姦淫の女(アゴスティーノ・カラッチ作)
Image of Jesus Christ and the woman taken in adultery (oil on by ...
キリストとカナン人の女(ルドヴィコ・カラッチ作)
IMG_7319J Ludovico Carracci. 1555-1619. Bologne | Ludovico C… | Flickr