2011年8月にフリック・コレクション(ニューヨーク)を訪問しました。メトロポリタン美術館の近くのこじんまりとした美術館です。個人の邸宅を改造した雰囲気の良い美術館です。美術館の規模の割に非常に質の高い絵画を展示しています。今回は、ジョバンニ・ベッリーニ作「荒野の聖フランシス」を紹介します。
ジョヴァンニ・ベッリーニ(1430年頃~1516年)は画家一族ベッリーニ家に生まれ、マンティーニャとも義兄弟の関係になります。マンティーニャの影響を受けて、少しゴシック風の硬い表現から始めました。若い頃はテンペラ画法で描き、マンテーニャに追い付け追い越せでした。やがて油彩の技法を取得して、マンティーニャとは異なった画風を確立しました。前半生の代表作は、ミラノのブレラ美術館所蔵の「ピエタ(1460年作)」です。マンティーニャの影響を強く受けた作品です。
「キリストの復活」は後半生の傑作です。キリストが空に浮かんでいるので当初キリストの変容かと思いましたが、調べると「キリストの復活」でした。「キリストの復活」は油彩でかれ、ズット写実的と言うかルネッサンス風の絵画になっています。
「荒野の聖フランシス」は油彩画です。120cmx137cmの大きさでタタミ半畳よりチョット大きいというサイズです。アッシジのフランシスコ(1182年頃~1226年)はアッシジで生まれ、本名はジョバンニです。フランシスコは「フランス被れ、フランスの」という意味で、若い頃南フランスの童謡を歌ったりしていたようです。父親か母親からの影響と思われます。回心・出家して、聖フランシスコ会の創始者となりました。聖フランシスは洞窟入口の机で聖書を読んでいて、裸足で太陽に向かって祈っているようです。奥にはロバが居て、遠くには教会か修道院が見えます。奥行きを感じる絵ですが、ロバや建物の大きさで、遠近を描き分けています。不自然な感じはないので、正確にデッサンされていると思われます。ヴェネツィアの貴族が旧蔵していたと伝わり、ジョバンニ・ベッリーニの署名も残っています。この時代に遠近を正確に描いた油絵という事で、絵画史からも価値が高い作品と思われます。
「キリストの復活」は後半生の傑作です。キリストが空に浮かんでいるので当初キリストの変容かと思いましたが、調べると「キリストの復活」でした。「キリストの復活」は油彩でかれ、ズット写実的と言うかルネッサンス風の絵画になっています。
「荒野の聖フランシス」は油彩画です。120cmx137cmの大きさでタタミ半畳よりチョット大きいというサイズです。アッシジのフランシスコ(1182年頃~1226年)はアッシジで生まれ、本名はジョバンニです。フランシスコは「フランス被れ、フランスの」という意味で、若い頃南フランスの童謡を歌ったりしていたようです。父親か母親からの影響と思われます。回心・出家して、聖フランシスコ会の創始者となりました。聖フランシスは洞窟入口の机で聖書を読んでいて、裸足で太陽に向かって祈っているようです。奥にはロバが居て、遠くには教会か修道院が見えます。奥行きを感じる絵ですが、ロバや建物の大きさで、遠近を描き分けています。不自然な感じはないので、正確にデッサンされていると思われます。ヴェネツィアの貴族が旧蔵していたと伝わり、ジョバンニ・ベッリーニの署名も残っています。この時代に遠近を正確に描いた油絵という事で、絵画史からも価値が高い作品と思われます。
荒野の聖フランシスコ(ジョバンニ・ベッリーニ、1480~85年作)






