世界美術館巡り旅

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2019年05月

 ルネ・マグリット(1898~1967年)はシュウルリアリスム派のベルギー人画家です。
              自画像(ルネ・マグリット 1936年作)
1936 jigazou
 ルネ・マグリットはベルギー西部レシーヌで生まれ、6歳から18歳までシャトレで育ちました。1912年(14歳の時)に母親が入水自殺しました。1916年からブリュッセルの美術学校に通いました。その後生活費を稼ぐため、グラフィックデザインや広告ポスターのデザインをやりました。キュビズム等にも挑戦しました。1927年に個展を開いた後パリへ3年ほど出て、シュウルリアリスムの画家と交流しました。ブリュッセルに戻り、銀行員となりました。3LDK のアパートに妻と住み、規則正しい生活を送りました。年代順に作品を紹介します。
              裸婦(ルネ・マグリット 1919年作)
1919 rafu
              水浴者(ルネ・マグリット 1921年作)
1921 suiyokusha
               若さ(ルネ・マグリット 1924年作)
1924  wakasa
 この頃までキュビズムの影響が強かったようです。
            横たわる裸婦(ルネ・マグリット 1925年作)
1925  yokotawaru rafu
           チェックメイト(ルネ・マグリット 1926年作)
1926 chekkumaite
            真夜中の結婚(ルネ・マグリット 1926年作)
1926 mayonaka no kekkonn
 マグリット流シュウルリアリスムを発見したようです。
              発見(ルネ・マグリット 1927年作)
1927 hakken
           秘密のプレイヤー(ルネ・マグリット 1927年作)
1927 himitsu no pureiya-
           小鳥を食べる少女(ルネ・マグリット 1927年作)
1927 kotori wo taberu shoujo
              海の男(ルネ・マグリット 1927年作)
1927 umino otoko
              帰還(ルネ・マグリット 1940年作)
1940 kikann
          ブラック・マジック(ルネ・マグリット 1945年作)
1945  burakku majikku
             光の帝国(ルネ・マグリット 1950年作)
1950‐54The_Empire_of_Light_MOMA
          スクール・マスター(ルネ・マグリット 1954年作)
1954  suku-ru masuta-
             9月16日(ルネ・マグリット 1956年作)
1956 kugatsu juurokunichi
            ピレネーの城(ルネ・マグリット 1959年作)
1959 pirene- no shiro
 晩年シュウルリアリスムが洗練されたという印象を受けます。

 ウジェーヌ・ボックは後期印象派画家と交流が多かったベルギー人画家です。
      ウジェーヌ・ボックの肖像(ヴィンセント・ファン・ゴッホ 1888年作)
1888 Van_Gogh_Portrait_Eugene_Boch
 ウジェーヌ・ボックはサン・ヴァースで陶磁器会社役員の息子に生まれました。女流画家アンナ・ボックの弟に当たります。1879年にレオン・ボナのアトリエに入り、更にフェルナン・コルモンのアトリエで絵を学びました。1888年にヴィンセント・ファン・ゴッホと知り合い、手紙や作品を交換しました。エミール・ベルナールやポール・ゴーギャン等を支援しました。作品を紹介します。
             赤い屋根(ウジェーヌ・ボック 1888年作)
赤い屋根
         クラシエとペクリーの鉱山(ウジェーヌ・ボック 1888年)
1888  mine-of-crachet-and-pecry-lt
         南フランスの崖(ウジェーヌ・ボック 1910~12年作)
1910-12 Falaises roses dans le Midi
                風景画(ウジェーヌ・ボック作)
eugene-boch-21
 ゴッホの描いた肖像画が余りに有名で、本人の作品は影が薄いですね。

 ジャン=フランソワ・ポルテ―ル(1818~1895年)はオリエンタリズムのベルギー人画家です。
自画像(ジャン=フランソワ・ポルテ―ル作)
Self-portrait
 ジャン=フランソワ・ポルテ―ルはブリュッセルに近いフィルフォールデで、市長も務めた醸造業者の息子に生まれました。1836年にブリュッセル王立美術アカデミーに入学し、1841年にはパリへ修行に出ました。エコール・デ・ボザールで学び、オリエンタリズム絵画に影響されました。1842年にベルギー・ローマ賞を受賞して、イタリア留学奨励金を獲得しました。イタリア、モロッコ、アルジェリア、エジプトなどを旅行して1847年にベルギーへ戻り、ヘントの美術学校校長に就任しました。1851年にレオポルド勲章を受勲し、1855年からベルギー王立科学・文学・美術アカデミー会員に選ばれました。1863年からブリュッセル王立アカデミーで教え始め、1878年に同アカデミーの校長に就任しました。1881年には上位のレオポルド勲章を受勲しました。年代順に作品を紹介します。
砂嵐(ジャン=フランソワ・ポルテ―ル 1847年作)
1847 砂嵐The Simoon, souvenir of Syria
奴隷市場(ジャン=フランソワ・ポルテ―ル 1853年作)
1853 dorei ichiba
トリエストからの花売り娘(ジャン=フランソワ・ポルテ―ル 1853年作)
1853Flower Girl from Triesteトリエステ
扇を持つミラネーゼ(ジャン=フランソワ・ポルテ―ル 1857年作)
1857 _Milanese_lady_with_a_fan,_1857
姉妹(ジャン=フランソワ・ポルテ―ル 1860年作)
1860 shimai
薔薇売り(ジャン=フランソワ・ポルテ―ル 1864年作)
1864  bara uri
婚約者たち(ジャン=フランソワ・ポルテ―ル 1870年作)
1870Double Portrait, 婚約者
Haouisha(ジャン=フランソワ・ポルテ―ル 1874年作)
1874 Haouisha
貴婦人の肖像(ジャン=フランソワ・ポルテ―ル 1879年作)
1879 貴婦人の肖像
休息する踊り子(ジャン=フランソワ・ポルテ―ル作)
休息する踊り子
 アカデミー派並みの画力を持った画家のようです。

 アンナ・ボック(1848~1936年)は象徴主義に分類されるベルギー人女流画家です。画風は印象派に近いと思います。
アンナ・ボックの肖像(テオ・ヴァン・ライセルベルヒ 1893年作)
1893 Anna_Boch_in_Her_Studioテオ・ヴァン・ライセルベルヒ
 アンナ・ボックはサン・ヴァ―ストで、陶磁器会社役員の娘に生まれました。風景画家に絵を学んだ後、「20人展」に唯一の女性会員として加入しました。アンナ・ボックはゴッホの才能を認め、「赤いブドウ畑」を購入しました。ゴッホ生前で売れた唯一の絵と伝わっています。
赤いブドウ畑(ヴィンセント・ファン・ゴッホ作)
赤いブドウ畑を買った
 年代順に作品を紹介します。
祈る人々(アンナ・ボック 1893年作)
1893  階段を登る
ブルターニュの海岸(アンナ・ボック 1900~02年作)
1900-02  ブルターニュの海岸
ブルターニュの海岸(アンナ・ボック 1901年作)
1901  ブルターニュの海岸
花瓶の花束(アンナ・ボック 1910年作)
1910 Un bouquet d'oeillets vars
シャクナゲの茂みで読書する女性(アンナ・ボック作)
シャクナゲの茂みで読書する女性
砂丘を市から帰る人々(アンナ・ボック作)
砂丘を市から帰る
水運び(アンナ・ボック作)
水運び
北の海の海岸(アンナ・ボック作)
北の湖の海岸
 どう見ても印象派の画風ですね。

 ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンク(1867~1935年)はベルギー象徴派の画家です。
 ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンクはフランス アルデンヌ県モンテルメ―で貴族の架刑に生まれました。普仏戦争で3歳の時に両親とともにベルギーに亡命しました。ブリュッセル時代に父から絵の手ほどきを受け、16歳でオランダ人画家ヤン・トーロップと知己を得ました。象徴主義詩人たちと交流して、前衛芸術グループの「20人会」に属し、ヨーロッパ各地を旅行して風景画を描いた。年代順に作品を紹介します。
       ミステリアスな庭(ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンク 1892年作)
1892 Jardin mystérieux
        閉じられた家(ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンク 1892年作)
1892 閉じられた家
          運河(ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンク 1894年作)
1894  unnga
        夜の天使たち(ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンク 1894年作)
1894  夜の天使たち
        ブルージュの夜(ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンク 1897年作)
1897  ブルージュの夜
       ザルツブルグの夜(ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンク 1905年作)
1905  ザルツブルグの夜
      ハウレン近くの運河(ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンク 1907年作)
1907 ハウレンの運河
    ヴィルブローク運河のはしけ(ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンク 1909年作)
1909 ヴィルブローク運河のはしけ
        悲しみの聖母(ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンク 1910年作)
1910 悲しみの聖母
           秋(ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンク 1911年作)
1911 aki
          夕立(ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンク 1914年作)
1914  夕立
         冬景色(ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンク 1917年作)
1917 fuyugeshiki
 風景画は象徴的ですが、人物は感情をストレートに書いていますね。

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